税務・会計・人事労働問題FAQ

税務・会計・人事労務関係の悩み相談をFAQとしてまとめました。ランダムに記事を投稿し、定期的にFAQ一覧として整理します。著作権がありますので無断転載はお断りしています。お気軽にご相談ください。

独立して飲食店を開くときの不安

飲食店の開廃業率は高いと聞きますね。
最近、スペインバルでの開業を検討されている方と話す機会がありました。

飲食店を開業しようとする場合に気にしている点を聞いてみると下記3点を主として気にしているようでした。
・多額の開店資金(開業資金)が必要
・一人で独立すると休みを取得できない
・廃業率が高く不安
一人で独立すると休みを取得できないというのは、気付きにくいですがとても重要な検討事項です。

 

■多額の開店資金が必要
これは確かに多額の開店資金が必要になります。
内装・設備関係で700万~800万、運転資金で200万~300万といったところで1000万円くらい用意するのが相場です。

自己資金でこれだけの金額を用意することはなかなか難しいので、国金(国民金融公庫)に融資を受けることで資金調達しようとします。
今回お話した方も、今すぐに独立というわけではないが国金から資金調達を受けることを希望していました。
新規に開業する者へ貸付を行うのはリスクが高く銀行も融資を敬遠しがちですが、国金であれば新規開業者でも融資を受けることができ多くの開業者が利用しようとします。

ただ、ネットで検索しても多くの事例が見つかるとおり、きちんとした事業計画を策定していたとしても国金から融資を断られることがあり注意が必要です。

 

■一人で独立すると休みを取得できない
重要な問題です。
休業日・定休日を作ればよいと思うかもしれませんが、経理関係、給与関係、集客施策等を休業日にまとめてやることになるということも想定され、店休日を設定しても休めないということになりがちです。
また、店休日は売上があがらないため、稼ぎを増やすためには極力店を稼動させることが重要です。
そのため、開業段階からパートナーをみつけてメイン担当曜日を分けて交代で休むような仕組みをとっておくことも重要です。
飲食店を開業して独立というと、一人ではじめて一人で完結することをイメージしがちですが、信頼できるパートナーを早期にみつけておくことは店を大きくしていくうえでも重要なことです。

 

■廃業率が高く不安
廃業率が高いというのは実感としてもその通りと理解できる方が多いのではないでしょうか。
新しい店が街にオープンしたということは、それだけ既存店舗が閉店・淘汰されているということです。
この点は、リスクと捉えるほかない部分といえます。
リスクをとらなければ、相応のリターンを得ることはできないので、自身の開業に対する熱意や生活等も考慮にいれてリスクを取るか否か検討することになります。